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英国がEUより離脱、イギリス独立の夜明け、世界経済は大混乱?

政治・経済・社会

離脱の票が有効投票総数の過半数を占め離脱派の勝利が決まりました。

イギリスの公共放送BBCの集計によりますとこれまでに382か所の開票所のうち380か所で開票が終わり、「離脱」が1717万6006票で51.8%、「残留」が1595万2444票で48.2%となりました。

 

24日午前5時25分(同午後1時25分)現在、全382投票区中、353投票区で開票が終了し、離脱派が51.8%、残留派が48.2%と離脱派がリードしている。離脱により、国民生活が左右されるだけでなく、第二次世界大戦後から続いてきた欧州統合の行方や世界経済に大きな影響を与えることは必至だ。

キャメロン首相の進退に影響する可能性もある。投票率は72.2%だった。

。「EU離脱が決まれば世界経済は大混乱する」との見方が広がり、急激な円高と株安が日本に襲いかかった。離脱論は今後、尾を引きそうだ。

EUからの離脱を訴えてきたイギリス独立党のファラージュ党首は、支持者を前に演説し、「イギリス独立の夜明けだ。6月23日はわれわれの独立記念日になるだろう」と述べました。

今回の国民投票の投票率は72.2%と去年5月の総選挙の66.1%を大きく上回り有権者の関心の高さを示すものとなりました。

離脱派は、EUが定める「移動の自由」のもと、加盟国からの移民が急増していることで職が奪われ、社会保障費が圧迫されていると訴えてきました。また、EUが決めるルールに縛られ、イギリスの政策の自由度が狭まっているとして、「主権を取り戻そう」というスローガンをもとに離脱への支持を呼びかけてきました。

残留派は、当初は優位に運動を進めていましたが、最終的には、態度を決めかねていた有権者が移民問題への不満やEUへの不信感から、離脱に傾いたものとみられます。

離脱の票が過半数を占めたことでイギリスは今後EUからの離脱に向けて手続きを進めるものとみられ金融市場の混乱が懸念されるほか、EUの将来にも大きな影響を与えるものとみられます。


 なぜ国民投票に踏み切るのか。2013年1月に実施を決めたキャメロン首相は当時、その理由を演説で次のように説明した。

「国はそれぞれ異なり、違う選択をするものだ。全てを統合できない。例えば、もしEU本部が英国の議会や医師の意向に反して英国医師の勤務時間を決め、『EUの決定に従うことは欧州単一市場とEUに加盟する国の義務だ』というなら、そんな主張は間違っている」

 そもそも英国がEUに加盟したのは、関税を撤廃した「欧州単一市場」に参加して経済を活性化するためだった。しかし、現実のEUは違った。「多くの英国人には受け入れがたい水準の政治統合に向かっている」と首相は指摘した。EU本部の肥大化した官僚組織が「無駄な規制」を乱発し、ギリシャなど財政危機に陥った国の救済に加盟国は財政支出を強いられ、「英国民のいらだちは高まっている」。EUが英国の改革要求に取り組む猶予を与えた後、「英国民に判断を任せるべきだ」として国民投票を打ち出したのだ。

 それから3年半。キャメロン首相は「残留すべし」と主張するが、世論調査では離脱・残留の両派は拮抗(きつこう)。6月に入ると「離脱派優勢」が伝えられ、波紋は瞬時に世界に広まった。英ポンドとユーロはドルに対して値下がりする一方、円は16日に一時103円台に達するほど急激な円高が進んだ。株価は主要市場で軒並み下げ、とりわけ日経平均株価は直近高値の8日から17日にかけて7%超も急落した。値下がり率が4%台の英国や1・5%の米国に比べて影響が大きい。

 
 EU加盟国民は原則として、在留許可や労働ビザを得ることなく他の加盟国に自由に滞在できる。英国で人口急増中の移民は、04年と07年にEUに加盟した旧ソ連ブロックの東欧諸国出身者が多い。英国家統計局によると、英国に在留する東欧EU諸国の国民は、04年の14万人から14年の157万人へと11倍に急増。中でもポーランド人は7万人から85万人へと12倍になり、英国の在留外国人トップに躍り出た。在英ルーマニア人も18倍増の18万人に上る。

「ルーマニア人など東欧出身者は犯罪に手を染め、貧しく、うるさいから迷惑だ」という偏見が労働者階級を中心に広がり、「そんな移民流入を食い止めるにはEU離脱しかない」という結論になるのだという。ケリー氏は中部の工業都市マンチェスターで労働者階級の家庭に生まれ、父親はアイルランド移民。自身は「移民はよく働くし、優れた文化をもたらすなど社会にとってプラスの方が大きい」という見方だが、労働者階級が反対する背景は想像できるという。

「1970年代の幼少期、南アジアからの移民が近所に続々と住むようになり、人種差別を目の当たりにしました。中流階級からは『お前たちは差別主義者だ』と罵(ののし)られましたが、彼らは移民と接することが少なく、実態を知らなかったと思う。暴力や犯罪はすさまじいものがありました」

 発行部数が最大の大衆紙『サン』は離脱を支持する社論を打ち出し、「EUに残留すれば移民問題は悪化、雇用は悪化、賃金は悪化、そして我々の生活も悪化する」と、雇用市場で移民と競合する労働者階級の声を代弁する(6月13日付電子版)。シリアなどイスラム圏からヨーロッパに大量流入する難民も、離脱派を勢いづかせる一因だろう。

 高まる反移民感情を背景に、キャメロン首相は「在英4年未満のEU出身者は公営住宅に入居できなくする」「子が英国外にいるEU出身者は児童手当を受給できなくする」といった内容の改革案をEUに要求したが、2月の合意にはわずかしか盛り込まれなかった。

 投票日まで1週間に迫った6月16日には、移民や難民の受け入れに積極的な主張をしていた下院議員が殺害された。容疑者は議員を襲った際、極右団体の名称と同じ「英国第一」と叫んでいたという。

 最新の世論調査では離脱派のリードが広がっている。デメトリオ氏は「ブレグジットは甚大な悪影響を及ぼす」と懸念する。

「メディアは“不確実”という言葉を多用していますが、すでに不動産取引は凍りつき、ポンドやユーロ、それにヨーロッパ中の株価は急落し、経済がまひしかかっている。離脱派が勝てば、今の状況は氷山の一角にすぎなかったと振り返ることになるでしょう」

もともとEU加盟国中の統合水準は最低ランクだ。それでも、前述の通り、域内貿易には関税がかからず、自由に域内の他国に住んで働ける。離脱すれば域内輸出に関税が設けられ、EU圏に住む英国人は外国人として在留許可を得るなどの手続きが必要になる。