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カナダ西部の大規模な森林火災の灰とちりがスイスまで届く

災害

この1か月でカナダ西部に大きな被害を出した大規模な森林火災の灰とちりがスイスで確認されていたことが分かった。スイスのメディアが同国気象庁の発表を3日伝えた。

 スイスの気象庁メテオスイス(MeteoSwiss)が5月31日に発表した報告書によると、カナダの火災によって大気中に放出された大量のちりが、スイス各地で観測されたという。

 メテオスイスは、スイス西部ボー(Vaud)州パイエルヌ(Payerne)の観測所で5月24~25日に確認された粒子は、5月19~20日ごろにカナダ西部で放出されたものだとしている。ただし、スイス各地で観測された微粒子の濃度は健康に影響を及ぼすほどではないという。

 カナダ西部アルバータ(Alberta)州フォートマクマレー(Fort McMurray)とその周辺で発生した山火事で5月3日に住民約10万人が避難を強いられ、いまだに完全には鎮火できていない。

 しかし、火事は人口密集地域を離れて東に進み、フォートマクマレーの住民は少しずつ街に戻り始めている。


■カナダのオイルサンド(油砂)採掘地域で起きた大規模な森林火災は、5月20日までに消防隊によって延焼は食い止められたが、濃い煙の影響で石油生産はほとんど止まった状態が続いている。

 今回の火災の影響で、カナダ西部アルバータ(Alberta)州フォートマクマレー(Fort McMurray)の住民約10万人が避難を強いられ、フォートマクマレーの北にある複数の原油施設が操業停止に追い込まれた。

 この1週間で焼失面積は約2倍に広がり、50万ヘクタールを超えた。記者会見した当局者は、鎮火まであと一息で、雨が降るまであと数日は延焼を食い止められると消防隊は自信を持っていると述べた。

 しかし、煙が晴れなければ石油生産を再開できない。石油会社サンコール(Suncor)とシンクルード(Syncrude)が運営する、この地域の2大施設はまだ操業を停止している。

 推定で日量120万バレルの原油の抽出と精製ができなくなりカナダの石油生産量が減少したため需給が締まり、原油価格は1バレル=50ドルに向かって上昇し始めている。

 アルバータ州非常事態当局のトップ、シェーン・シュライバー(Shane Schreiber)氏は「まだ避難指示が出されている」と述べ、「大気汚染の指標が安定し、消火活動の成果が出るまであと数日は避難指示を解除できないだろう」と述べた。

 一時は安全レベルの3倍以上に達した煙による大気汚染を示す指標は下がりつつあるが、依然として高い水準にある。

 ■ カナダ西部・アルバータ州スレイブレイクで5月15日、山火事が強風にあおられて住宅やビルに燃え広がり、これまでに町の建物の3分の1が焼失した。住民約7000人は避難命令によってほぼ全員が避難しており、ケガ人はいなかった。

 スレイブレイクにはカナダ全土から消防隊が集まり、火災は鎮火に向かっているという。

■カナダ西部アルバータ州フォートマクマレーで発生した大規模な森林火災について、同州のノトリー首相は5月9日、フォートマクマレーにある建物のうち、2400軒に延焼被害が出たものの、約2万5000軒は無事だったと明らかにした。

火災ではこれまでに焼失面積が約20万4000ヘクタールに及んでいるほか、8万8000人の住人に避難命令が出された。

フォートマクマレーは「オイルサンド」と呼ばれる資源に恵まれており、ロイターの推計では、日量100万バレルの原油生産が停止している。
 
前向きな動きも出ている。英蘭系石油メジャーのロイヤル・ダッチ・シェル(RDSa.L)は、森林火災を受けて停止していたアルバータ州アルビアン・オイルサンド鉱山の操業を一部再開したことを明らかにした。
 
一方、ノルウェーの石油大手スタトイル(STL.OL)はアルバータ州北部のライスマー・オイルサンドプロジェクトでの生産を全面停止すると発表した。
 
また、カナダの石油大手インペリアル・オイル(IMO.TO)は、カール・オイルサンド鉱山プロジェクトの操業停止計画が完了したと明らかにした。